このページにたどり着いた方は、ご家族の様子がおかしかったり心配でいらっしゃることと思います。
私自身も元夫の依存症に長い間苦しんできました。その様子はこちらのブログに時系列で記してありますので、よろしければお読みください。
そして、ここでは家族として出来ること、そして対策を私の経験を元にまとめました。皆さんのお役に立てれば幸いです。
Contents
依存症かも…?家族の対応とは?
ご家族の様子が心配で依存症が疑われた場合、家族はどのような対応をすべきでしょうか。
依存症とは?
厚生労働省のホームページではこのように記載があります。
特定の何かに心を奪われ、「やめたくても、やめられない」状態になることです。…厚生労働省ホームページより引用
私としては
「特定の何かがその人にとってだけ麻薬のようになってしまい、日常生活に支障をきたす」
状態だと思っています。
すでに一部であっても、仕事や家庭など日常生活に支障をきたしているならば、依存症を疑うべきだと思います。
依存症かも… 家族の対応は?
依存症は否認の病とも言われます。「自分が依存症である」と認めることができるかどうかがカギとなります。
うつ病などが原因となっている場合も多いので、責めることは逆効果になってしまいます。しかし、粗相を繰り返す家族を叱ったり怒ったりしないのはとても難しいことです。
家族であればなおさら難しいと思います。
私個人の意見ですが、依存症を疑われる家族を持った場合の対応は2つ。
1、家族がその問題を抱え込まないこと、勇気をもって外部に助けを求めましょう。
2、依存症の人のしでかした事の尻拭いは絶対にしないこと。
これから、更に具体的な「対策」と「対応」についてまとめておきます。
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依存症かも…?家族のとる対策は?
私自身もそうでしたが、依存症の家族がいると次々と起こす問題の対応をしているだけでどんどん時間が過ぎていき、誰かに相談することすら思いつかないほどにそれが日常となってしまいます。
それがどんなに異常な状態なのか、わからなくなってしまうのです。
しかし、それでは何の解決にもならず、最悪の事態を招いてしまうかもしれません。なんとか時間を作って対策をとりましょう。
保健所の無料相談へいこう
意外かもしれませんが、保健所では依存症の専門医による無料相談があります。
混みあっているので、早めの予約がおすすめです。
ここでは専門医による意見ももらえますし、医療機関の紹介などかなり詳しい対策を教えてもらえます。ここで相談することから、次への対策へ移っていくことできると思います。
私も1番最初は保健所に相談に行きました。そこでお会いした専門医の勤務している依存症専門の精神病院に入院させてもらえました。
精神保健福祉センターへ相談にいこう
保健所の無料相談に日程などが合わない…という場合には、お住まいの地域の「精神保健福祉センター」でも無料相談を行っています。
「精神保健福祉センター」では心の健康に関するあらゆる支援を準備してあります。
(地域によっては「心の健康センター」など名称は様々です)
思春期の相談、認知症の高齢者の支援なども行っています。「依存症」は立派な精神病です。ここでも専門の医師または相談員さんが相談に乗ってくれます。
依存症対策センターを探そう
政府主導で現在設置が進んでいる「依存症対策全国センター」ですが、こちらのホームページで確認することができます。
↑↑↑このホームページはまだ作成途中なのかまだまだ数が掲載されていませんが、実際にはもっとあります!
なので、とりあえずお近くの保健所か精神保健福祉センターに電話をするかホームページなどで無料相談の日程を確認するのをオススメします。
民間の「依存症支援」団体の家族会、自助会に参加する
よく外国のドラマなどにでてくる自助会を見た事がありませんか?参加者が丸く円になって椅子に座って、お互いの体験を語り合う…という場面です。
田代まさしさんが回復途中でお世話になっていた施設「ダルク」など、依存症からの回復を目指す人、またその家族へのサポートをやっている団体があります。
こういった団体は、無料(または寄付制)で家族へのサポート会を開催しています。ここには依存症から回復した人や、施設の方、また患者の家族などが集まっていて貴重な体験談や情報を得ることができます。
私もこういった団体の家族会に何度も参加し、とても心が軽くなり、今後の行動の指針も建てることができました。
依存症患者を扱う精神病院の無料セミナーにいこう
依存症患者の受け入れをしている精神病院では、土曜日の午前中などに依存症家族への無料セミナーを行っているところがとても多いです。こちらでは医師はもちろん、看護師やソーシャルワーカーさん、依存症からの回復者なども壇上にたっていろんなお話をしてくれます。
私も元夫が入院している間に何度も行こうと思ったのですが、土曜日は仕事を休めなかったので結局一度も行けませんでした(平日夜や日曜日に開催している支援団体のセミナーの方に参加していました)
自治体が主催する無料の回復プログラムや家族教室にいこう
たとえば東京都は毎月、新宿にある都庁の一角で「依存症患者の回復プログラム」や「家族教室」を無料で開催しています。このように各自治体の保健福祉局や福祉センターなどで無料で開催されているものが多いです。
↓東京都保健福祉局の依存症のページ↓
依存症かも…?家族がやるべきこと
家族としての対応は、実は私も今から思い返せば上手にはできていなかったと思います。なにしろ生活に追われてしまって、依存症について学ぶ時間や心の余裕がまったくなかったからです。
尻拭いはしない
家族がとるべき対応としてはとにかく…
本人のやった事に対しての尻拭いをしないこと
が一番大事だと思います。
借金の肩代わりをする
会社の欠席の連絡をしてやる
依存対象のものを買ってきてやる
など…
依存症の回復には自分の状態を把握して、「このままではマズい!」と本人に思わせないといけないのです。誰かが尻拭いをしている限り、自分自身の本当の状態に気づくことはできません。
家族ならば助けるのが当たり前…思うのは当然です。しかし、依存症の回復を目指すのであれば家族は厳しい対応をしなくては治りません。
そして本人も家族も決して1人で抱え込まずに、他の力を借りましょう。
私の経験では、どこの機関でも親切に丁寧に対応してくれました。怒られたりなどイヤな対応をされた所は一カ所もなかったです。勇気をもって相談に行きましょう!
警察署の生活安全課に「相談」にいこう
警察に相談?と聞くと大げさに聞こえるかもしれません。でも、「家族のことで困っている」と「相談」しておくだけで後々助かることも多いと思います。
私も友人に薦められて、問題が深刻になる前に地元警察署の生活安全課に「相談」していたおかげで助かりました。
ここでポイントは交番ではなく、警察署の生活安全課に「相談」しておく事が重要です。
万が一110番通報などをした場合も、警察署に相談にいった記録が残っているといないでは、その後の警察側の態度が全く違います。
「こんなことで…?」と思わずに行ってください。私がお世話になった生活安全課の刑事さん達は皆とても優しい人ばかりでした。女性の刑事さんもいました。
事態が深刻になる前に「相談」に行くことをオススメします。
法テラスに相談に行こう
これは私が離婚後に聞いたことなのですが、「法テラス」で依存症患者を扱う案件を専門にしている弁護士さんに相談に行くのも、問題の解決になるかもしれません。
たとえば離婚の話を進める前に、相手方に治療を薦める、養育費や慰謝料、財産分与などの話し合いに弁護士が同席してくれる場合もあるそうです。
これは夫婦間でも親子間でもいいそうです。相手方が話し合いに応じてくれない、冷静に話ができそうにない等の場合にいいかもしれません。
まとめ
ここでは私自身の体験を元に、私と同じように困っている方々のヒントになればと思い、情報をまとめました。また新しい情報が入れば随時更新していく予定です。
「依存症」は理解されにくい病気です。
ただの甘えなのか?育ちのせいなのか?家族のせいなのか?仕事のせいなのか?根性がたりないのか?全部違います。本人にもコントロールできない、悲しい精神病です。
かといって、家族も自分の人生を依存症の家族に奪われてはいけません。
とても難しい問題で、どの家庭でも正解はないと思います。ただ、一人でも多くの方が救われることを願ってやみません。
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